仕事の関係に踏み出そう!アドラー心理学『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(岸見一郎・古賀史健)を読む!(第5回)
若生悠矢@spectiveprophetです。
アドラーは自分の人生を生きるために避けることができないタスクを「人生のタスク」といっていて、さらに3つに分類しています。
- 仕事のタスク
- 交友のタスク
- 愛のタスク
今日はこのなかの1つ「仕事のタスク」についてです。
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仕事は避けられないのか?
僕は普段から、仕事なんてしたくねーって思って生きています!
なので「仕事のタスク」なんて言われると、おいおい仕事は避けられないのかよ?と思うわけです。
そんな言い分に対して、アドラーはこう言っています。
「仕事のタスク」とは、単なる労働のタスクではありません。他者とのつながりを前提とした「分業のタスク」だったのです。
人間は他の動物と違って「分業する能力」があり、これが人間が種として生存してきた理由といってもいいくらいです。
人間はサイズ的にも分業して大きな動物を避けたり倒したりしないと、生き抜いてこられなかったと思います。家を建てたりもそうでしょう。
サラリーマンは会社の歯車でしかないということもありますが、それこそ分業のことだったのです。
何かをつくるのに膨大な作業が必要でも、人間には分業する能力が備わっているから実現できます。機械をつくるのも人間です。仕組みをつくるのも人間です。
資本主義は人間を資本家と奴隷に分けましたが、これも「分業する能力」の1つの結果(成れの果て)なのだと思います。
機能と信用の先に他者貢献
孤独に耐えられないとか、話し相手がほしいとかいう以前に、生存のレベルで生きていけない。そして他者と「分業」するためには、その人のことを信じなければならない。
僕は中学の頃サッカーをやっていて、チームには良い奴も気に食わない奴もいました。
しかし練習や試合ではどんな人も「機能」として信用するしかない。
対等に同じ目標に向かう人間として、別にそれが嫌だとも思いませんでした。
今の会社員としての自分も全く同じなのです。
まずは仕事の関係に踏み出す。他者や社会と利害で結ばれる。そうすれば、利己心を追求した先に、「他者貢献」があるのです。
サッカーの例を続けると、僕はサッカーをやるという利己心を追求していて、同時に好きなチームメイトにも嫌なチームメイトにも貢献することができていたのだと思います。
人間の価値は仕事に対する態度で決まる
人間の価値は、「どんな仕事に従事するか」によって決まるのではない。その仕事に「どのような態度で取り組むか」によって決まる
これは職業に貴賤はないということなのですが、だいたい特定の職業を蔑む人は、そういう態度で仕事に取り組んでいる人だと思うしかないのでしょう。
われわれの共同体は、「ありとあらゆる仕事」がそこに揃い、それぞれの仕事に従事する人がいることが大切なのです。
シンプルですね。人間にとって必要な仕事を揃えていき、その仕事をする人がいる多様性こそが豊かさなのだといいます。
正義に酔いしれた人は、自分以外の価値観を認めることができず、果てには「正義の介入」へと踏み出します。
どんな仕事だろうと価値がなければ存在しないのだから、ある限り価値があり、それを認めない姿はみっともないですね。
要するに、人間はひとりでは生きていけない
自分にできることは限られています。
だからこそ、どういう形であれ自分に与えられた仕事に対して勇気を持って踏み込んでいくことで、仕事を通じた対人関係を築いていくことが必要なのだと実感しました。
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